2児の母miharuです。
伊藤病院では季刊でVoice(ヴォイス)という広報誌を発行しており、外来の受付端末や順番確認端末に設置されています。
病院にまつわる話や研究成果などが載った、病院独自の広報誌です。
待っている間によく手に取って読んでいるのですが、以前待合の時に見ていた記事で気になるものがありましたので、紹介です。
こちらのホームページに公開されています。
TSH(甲状腺刺激ホルモン)は寒いと高値になる?
2018年9月発行のVoice第63号に、ある論文が米国甲状腺学会雑誌Thyroidに掲載されたという記事でした。
吉原愛先生の研究によると、2010年から2015年の6年間に伊藤病院を受診した患者データ(およそ162万件!)を分析したところ、TSHは冬季に高く、夏季に低値である変動が6年間周期的に認められたとのことです。
おそらく先生が臨床現場で日々感じていたことをまとめた内容なのだろうと想像がつきました。
私自身、服薬を開始したのも冬でした
今まで、なんとなく冬より夏の方が調子がいいなと思うことが多かったので、もしかしたら甲状腺ホルモンの影響だったのかも?とハッとしました。
実際に自分の血液検査結果をざっくりと見てみると、冬に受診した時にTSHが高い傾向があります。
そして、服薬が開始になったのも冬の時期でした。
南極で行われた研究では、慣例によってT3(甲状腺ホルモン)とTSHが高くなったという結果が出たものもあるようです。
寒いと甲状腺を働かせようとして、よりTSH(甲状腺刺激ホルモン)が分泌され、それによって甲状腺ホルモンも分泌されるということなのですね。
機序は納得です。
しかし、私のように、甲状腺機能が低下していると寒冷刺激でTSHが高くなっても、それ以上の甲状腺ホルモンを分泌できないため、結果的にTSHだけが高くなっているということなのだろうと思いました。
まとめ
TSHは性別、年齢、人種、ヨウ素の摂取量、喫煙の有無、妊娠によっても変化することが知られています。個人差はあれども、今回掲載されている内容は、およそ162万件の血液データから分析したとのことなので、信頼性が高いものなのではないかと思います。気候や季節は身体に影響を与えるものだと改めて感じました。
※個人の実感、感想に基づいて書いています。個人差が大きいため、ここに記載したことが全てではないことをご承知おきいただければと思います。